Creatorshead

株式会社クリエイターズ・ヘッドのつぶやき

スマート工場化のキーワード「デジタルツイン」で実現できること

少し古い記事ですが、昨年10月23日の日経XTECHの「IoTを活用したスマート工場のつくり方」という記事に、真の「スマート工場」(IoT)化するための考え方として、デジタルツインがあります。


一部ではCPS(Cyber Physical System)も、ほぼ同意で使われることがあります。

デジタルツインの考え方のキーワードは、「つながる」「考える」「リアルタイム」「カスタマイズ」です。デジタルツインでは、物理(フィジカル)空間での工場や製品の将来的な動きを、デジタル空間にリアルタイムで正確に再現します。

 

弊社は現在、海外展開にも積極的な中部地区のある大企業のスマート工場化プロジェクトにおいて、デジタルツイン関連の製品提供および開発支援を行っております。

 

デジタルツインを利用すれば、「つながる工場」において例えば次の項目の精度がさらに向上することができます。

 

[1]リードタイムの短縮と適正在庫
・作業者の作業状況(作業者へのセンサー、ウエアラブルデバイスの取り付け)から自動IE(Industrial Engineering)を実施し、作業改善を行う。
・作業工程間の負荷バランスの自動改善によるライン編成効率の最適化を行う。
・最適なスケジューリングやロットサイズの設定を完全自動化する。

 

[2]適切な生産量
・販売実績や販売見込、材料の歩留まり、不良率などの情報をタイムリーに収集し、自動生産計画や材料の自動発注を行う。

 

[3]製品の予防保守と設備の予防保守
・製品に取り付けたセンサーなどから利用状況を把握し、寿命時間を自動予測する。
・装置・設備の各種稼働情報から不良の発生を予測する。

 

[4]設計方法の改善(コストダウン)
・市場の使用方法から真の顧客ニーズを把握し、それを反映した設計による品質改善と最適寿命設計によってコストダウンを行う。

 

[5]問題の原因究明 (変化点の把握)
・問題発生時に各種の生産状況(環境、作業者、設備データなど)、および使用状況から問題の原因を特定する。
・不良の兆候を変化点などの各種データから予測し、問題の未然防止を行う。

 

[6]問題の影響範囲の特定
・各種のトレーサビリティー情報から問題の影響範囲を特定し、市場や工場での影響範囲を即時に把握して、修繕や回収などの処置を自動的に実施する。

 

[7]見積もりの精度向上と見積もりのリードタイム短縮
・製品の利用状況から、最適な製品や設計仕様の顧客への提案を行う。
上記を含む事前の顧客情報の把握により、最適なラインコンセプトや最適工程、自動化生産の検討を前倒しする。
・実際の生産状況から実際の原価を把握することで問題を確認するとともに、標準原価(コストテーブル:材料、労務費、外注費)を自動的に設定する。
・設備の割り当てや稼働率、段取り替え、間接部門を含めた人員配置からのマシンチャージやマンチャージを自動設定する。
サプライヤーとの情報共有により、材料や外部委託に対するコストの決定を即時に行う。
・見積もり処理の自動化システムにより、一気通貫の開発(生産)の第1段階を完成させる。

 

工場のデジタルツインに関心のある方は、弊社までお気軽にご相談ください!