Creatorshead

株式会社クリエイターズ・ヘッドのつぶやき

FATF第4次対日相互審査とは?

世界的にマネーロンダリング資金洗浄という不正な金融取引が問題となっておりますが、2018年2月、金融庁は、「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」(以下「AML/CFTガイドライン」という。)を公表した。

これは、FATF第4次対日審査を2019年に控え、銀行を含む金融機関全体のAML/CFTについて、同審査にも対応できる態勢強化を目指して策定されたものである。

今後は同ガイドラインに基づき、金融庁による金融機関に対するモニタリングは一層高度化されていくと見込まれる。

ちなみに、FATFとは、Financial Action Task Force (金融活動作業部会)の略称で、AML/CFTとは、Anti-money laundering and combating the financing of terrorism (マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策)の略称です。

ガイドラインが公表に至った背景には、昨今の経済・金融のグローバル化に伴う犯罪組織の国際的な暗躍や依然として繰り返される卑劣なテロ事件、一部地域の地政学的リスクの高まりといった国際情勢のほか、こうした現実に対する備えとしてAML/CFTの強化を求める国際的な機運の高まりといった事情がある。

ちなみに日本は、2008年に公表されたFATF第3次対日審査において49項目中25項目で要改善(不備10項目、一部履行15項目)という先進国中第18位の対応レベルという厳しい評価を受け、その後、2014年6月には、指摘事項に対する対応の遅れから、FATFより迅速な立法措置等を促す異例の声明を受けた経緯があり、金融庁を含む関係当局は強い危機意識の下、2019年10月のFATF第4次対日審査に向けて連携し、万全を期している。

このような内外の情勢を考慮すれば、銀行を含む金融機関はもちろん、金融機関ならずとも特定事業者においてはAML/CFTの改善・高度化が急務であるといえる。

日本の金融機関では、来年このFATF対応というのがホットな話になりそうです。