Creatorshead

株式会社クリエイターズ・ヘッドのつぶやき

音声ARの無限の可能性

AR(Augmented Reality=拡張現実)というと「映像」のイメージが強いと思いますが、「音」で現実世界に情報を付加するのが音声ARシステムで、最近注目され始めています。

同システムに対応したスマホアプリなどを用いて、ユーザーにさまざまな音声情報を送ることができます。

電通ライブと、インタラクティブコンテンツで知られるクリエーティブカンパニーのバスキュールが共同開発し、今年1月に「音声ARシステム」を発表しました。

技術面だけで見れば、展示物の前に立つだけで、作品の解説が自動で流れてくるような音声ガイダンスが当たり前になってもいい時代です。しかし、音声ガイダンスが進化しない理由として、美術館側の受け入れ態勢、来場者のデジタルリテラシーの課題などがあります。

それでは、来場者の操作を必要とせず、通常の回遊体験を阻害しないガイダンスはつくれないだろうか?そんな課題に対応するのが音声ARシステムです。

音声ARシステムが目指したのは、ユーザーのスマホとヘッドフォンを利用して、ユーザーの位置情報とユーザーの属性に応じた個別の音声や音楽の出し分けそれだけです。

でも、適用できるシーンや使い方は多種多様です。音声ARシステムの代表的な利用用途としては、美術館だけでなく、観光ガイド・野外イベント・音出し禁止エリア・常設大型店舗・盲人案内などのシーンで活用が見込まれます。

また、音声ARシステムの主な特長としては、

特長1:音は、目の前の「本物」を引き立たせる

視覚情報に寄った従来のARでは、目の前の展示物や風景に対して、スマートフォンなどのモニター上に補足情報や演出効果を出していました。しかし、モニター越しの体験では、せっかく目の前に「本物」がある意味がありません。

音だけの情報や演出は、展示物や風景そのものから目をそらすことなく、より深い体験を実現できるのです。

特長2:音は、美しい記憶への引き金

人間の得る情報量の約8割を占めるといわれる視覚情報。その視覚情報が足りないとき、人は自らの想像で、それを補おうとします。

この想像力を喚起する力が、音声にはあります。音は、美しい記憶を汚さずによみがえらせてくれます。

音声ARシステムもまだ出始めであり、これからどんどん発展していくでしょう。

適用シーンや用途も、まだまだあるはずです。音ならではの特長をヒントにしながら、音でしか表現できない拡張現実を弊社でもビジネス活用シーンを含めこれから探っていけたらと思っています!