Creatorshead

株式会社クリエイターズ・ヘッドのつぶやき

XRが実現する仮想世界

最近はやりのITトレンドとして、VRをはじめARやMRといった仮想世界を実現する技術をまとめて「XR(X-Reality)」と総称されています。

今回は「XR」を簡単に紹介させていただきます。

まずは「XR」の中でも1番よく耳にする「VR(Virtual Reality/ヴァーチャルリアリティ)」ですが、ひとくちで「VR」を言うのであれば、物理的には存在しないものを、感覚的には本物と同等の本質を感じさせる技術のことを指します。

VR」は「仮想現実(感)」と訳されることが多いのですが、「VR」の利用例を紹介しましょう。ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を装着して、自宅でハワイのビーチの映像を眺めているとします。ディスプレイに映し出されているのは数々の観光客たちで賑わう浜辺、ヘッドホンから聞こえるのは心地よい波音といったところですが、実際のハワイははるか遠くにあり、それを見ている筆者の周辺には物理的に存在していません。
しかし、VRHMDとヘッドホンを通して得られる「音」や「風景」からは「そこにハワイのビーチがある」と感じることができます。もちろんこれは現実世界に存在しない風景でもかまいません。ビジネスの局面では、危険な場所での作業の事前シミュレーションなどに有効かもしれません。

次は「AR(Augmented Reality/オーグメンテッド・リアリティ)」ですが、これは頻繁に見る事例としては「現実の上にデジタルな情報を表示する」もので、有名なのは2016年にリリースされた「ポケモンGO」はこのARを一部機能で使用しています。

例えばスマートフォンでARアプリを起動し、その画面上で椅子やベッドといった家具を表示。実際の部屋に重ねてみて、部屋の間取りや広さを確認しつつどの家具を買うか考えるといった様子を想像してみてください。そのとき、家具は「いま、そこ」には存在していませんが、その家具を置くという操作や投影の対象となる「部屋」はきちんと存在しています。この通り、現実の空間(この場合は部屋)をベースとして、その上に情報が載るという形を取っています。これは「拡張現実」と訳されることが多いのはこのような性質ゆえでしょう。

最後に「MR(Mixed Reality)」ですが、「VR」や「AR」に比べてかなり広い範囲を包含するものとなっています。ひとくちにまとめてしまうと「現実世界とバーチャル世界を融合する」という概念です。

「MR」の概念を使ったMRデバイスを推し進めているのがマイクロソフト社です。

マイクロソフトは「HoloLens(ホロレンズ)」を含む、いろいろなユーザーインターフェースを「Windows Mixed Reality」と呼称しています。Windows Mixed Realityには、現実にCGを投影するHoloLensのようなデバイスもあれば、バーチャルな世界を体験する
VRヘッドマウントディスプレイ型のデバイスも含まれます。「MR」は「AR」などの非常に広い範囲を包摂するものなので、厳密には「VR」や「AR」と並列の概念ではなく、もう一段階上の概念となります。

また最近では、「VR」「AR」「MR」に加え、「SR」(代替現実/Substitutional Reality)や「AVR」(拡張VR/Augmented Virtual Reality)といった新たな概念も出てきており、まだまだ「XR」の技術革新が進んでいます。

今後、ビジネスの世界で「XR」を社内向けだったり、お客様サービス(商用)向けだったり、どう利用して価値を見出していくか?という段階になっていくと思われます。